粟島の海洋ごみをゼロに!「Awashima Heart Project 2024」活動レポート

「Awashima Heart Project」の2回目、「Awashima Heart Project 2024」を5月13日(月)~5月15日(水)の3日間にわたり開催し、約3,000本のペットボトルを含む約1トンのプラスチックを中心とした海洋ごみを回収しました。

「Awashima Heart Project」とは、タラ オセアン ジャパンが2019年に香川県三豊市と協定を結び推進する海洋環境教育に、コールマンとアニエスベーが賛同し2023年に発足しました。参加企業の従業員が三豊市の粟島に山積する海洋プラスチックごみのクリーンアップを行い、粟島の自然の美しさや環境保護の重要性を体感し、その体験を発信することで、多くの人に自然を守ることの重要性や、環境問題に目を向けるきっかけを提供することを目的としています。

このプロジェクトは、クリーンアップ活動に加えて、タラ オセアン ジャパンが日本で行った海洋プラスチック汚染の科学調査や、海洋が抱える課題の説明を行い、参加者の海洋保全の重要性についての理解を深めるプログラムも含まれています。

2回目は、環境の輪が広がり、プロジェクトパートナーに穴吹エンタープライズとREMAREが加わりました。

今回から、収集した海洋ごみはただ焼却処理を行うのではなく、活用する取り組みを開始。回収した約1トンの海洋ごみの一部は、パートナーであるREMAREによってアップサイクルされ、別の製品に生まれ変わります。また、本プロジェクトの参加者でアーティストの谷口茉優さんは、回収したブイを中心に海洋ごみを材料としたアート作品を制作する予定です。

カラフルなプラスチックごみはREMAREへ

しかし、これらはあくまでも海洋ごみの問題を広く伝えるためのツールであると考えています。色分けや洗浄作業、REMAREや谷口さんへ引き渡した後の工程の多さとそれにかかる消費エネルギーを考慮すると、アップサイクルは海洋ごみの根本的な解決策にはならないからです。

三豊市・山下市長の視察の様子

プロジェクト2日目には、三豊市の山下市長が活動を視察し、アーティストでタラ オセアン ジャパン理事の日比野克彦氏、アニエスベー代表取締役社長のローラン・パトゥイエ氏、タラ オセアン ジャパン事務局長のパトゥイエ由美子と、粟島の現状と海の問題について話し合いました。山下市長は「今後、具体的な政策として海洋環境保護の施策を実施していきます」と述べました。タラ オセアン ジャパンは、本プロジェクトのさらなる発展のためにも、2020年に開始したTara JAMBIO マイクロプラスチック共同調査の最新の研究結果を踏まえた提言を行い、三豊市との連携をより強化していきます。

今回のプロジェクトには、香川県や三豊市在住の参加者も多く、彼らにとっても地元に対する気づきがあったようです。新たに加わった穴吹エンタープライズの担当者は次のようにコメントしています。

「弊社が日頃事業を展開している瀬戸内地域の豊かさや価値を改めて実感する機会となりました。今後とも、地元企業として継続的に環境保全や啓発活動の取組みを進めるとともに、この海と共に生きていくという決意を新たにしています。」

昨年に続き参加したコールマンの担当者は次のようにコメントしています。

「昨年きれいにしたはずの浜辺に再びごみが散乱している姿は非常にショックでした。なぜ、使い捨てプラスチックの使用を減らす必要があるのかを理解できた活動になりました。日常生活でプラスチックの使用をゼロにすることは難しくても、できることから少しずつ取り組んでいきたいと感じました。」

Awashima Heart Projectは「粟島の海洋ごみをゼロに」を目指し、今後もプロジェクトを継続していきます。しかし、海洋ごみの問題は粟島だけの問題ではなく、日本中、そして世界共通の緊急の課題です。

タラ オセアン ジャパンは、「粟島の海洋ごみをゼロに」するためにも、多くの人がプラスチックの使用を見直し、特に、使い捨てプラスチックの生産や消費を減らす取り組みを引き続き推進していきます。

活動の様子

プロジェクトパートナー

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