2026/09/22
大西洋横断・太平洋横断とは?
「大西洋横断」「太平洋横断」の定義 大西洋横断(transatlantic)や太平洋横断(transpacific)とは、数千海里にわたって、陸地から離れた外洋を航行する長距離の海上航海を指します。こうした航海は、歴史的に重要な海上航路の一部でもあります。 接頭辞「trans-」には「〜を横断する」という意味があります。 大西洋横断は、文字どおり大西洋を横断する航海のことで、一般的にはヨーロッパまたはアフリカと南北アメリカ大陸を結びます。 太平洋横断は、地球上でもっとも広い海洋である太平洋を横断する航海を指し、南北アメリカ大陸とオセアニア、またはアジアの間を結ぶ航路を指します。 最初の大規模な大洋横断 大西洋横断の多くは、長い間、西ヨーロッパと北アメリカの間にある北大西洋に集中していました。大規模な定期航路が発展するはるか以前から、ヴァイキングはすでに北アメリカに到達しており、彼らがマルクランドと呼んでいた地域(現在のカナダ)にも渡っていました。 一方、大西洋を横断する最初の定期的かつ組織的な貿易ルートが登場するのは、16世紀になってからです。1492年、クリストファー・コロンブスは、ヨーロッパとアメリカ大陸の間を航海し、記録に残る初期の大西洋横断航海のひとつを成し遂げました。その後も多くの探検家が航海を続け、交易や移民のための航路が開かれていきました。 太平洋側では、16世紀にマゼランが航海するまで、ヨーロッパ人は太平洋を横断してアジアへ到達できるとは想像もしていませんでした。当時、太平洋はヨーロッパ人にとって、まだほとんど未知の海域だったのです。しかし、西洋の航海者が到達するはるか以前から、太平洋の島々には多くの人々が暮らし、海を航海していました。 18世紀には、イギリスの探検家ジェームズ・クックが太平洋を横断する大規模な探検航海を複数回行い、広大な地域を地図に記録するとともに、海流や風についての知識を深めました。しかし、この海域に関する知識の多くは、案内役・通訳として船に乗り込んだタヒチの司祭であり航海士でもあったトゥパイアのおかげでした。彼の卓越した航海技術がなければ、ジェームズ・クックはニュージーランドに到達できなかったかもしれません。 こうした初期の大洋横断航海は、未知の海域を探検するための冒険でした。 今日では、大洋横断は、世界の海上貿易や外洋ヨットレース、そして科学研究にとって重要な航路となっています。タラ号のようなスクーナー船も、その歴史の延長線上にあります。 ただ大陸を「発見」するのではなく、海をより深く理解するために航海するのです。 海域を知る:風と海流 大西洋は、北大西洋と南大西洋の2つに分けられ、北緯60度から南緯60度まで広がっています。それぞれの海域には、温帯(北緯・南緯30度から60度の間 )と、熱帯(赤道から北緯・南緯30度まで)があります。 この2つの間には、高気圧帯があり、北側にはアゾレス高気圧、南側にはセントヘレナ高気圧があります。 また、南北の熱帯域が接する赤道付近には、よく知られた低気圧帯である熱帯収束帯(Intertropical Convergence Zone、略称:ITCZ )があります。赤道低圧帯 とも呼ばれます。 このように、大洋を横断する長距離航海では、卓越風を正確に把握することが重要です。代表的なものには、次のような風があります。 太平洋でも、風のパターンは同様で、広範囲にわたって比較的穏やかな海域がある一方、季節によってはサイクロンが発生する海域もあります。 海面付近の海流は風によって生じますが、海洋深層における水塊の動き(熱塩循環)は、水の密度の違いによって生じます。この密度の違いは、水温や塩分濃度の変化によって生まれます。 大西洋では、主な海流として、メキシコ湾流(暖流)、ラブラドル海流(寒流)、カナリア海流(寒流)などが知られています。 太平洋では、カリフォルニア海流(寒流)や太平洋赤道海流(暖流)などがあります。 こうした複雑な海流のネットワークは、航海に大きな影響を与えることがあります。 コーラル・トライアングルへ向かったスクーナー船 タラ号サンゴプロジェクト:地球温暖化に耐えるサンゴの秘密を探る スクーナー船タラ号は、現在進行中のタラ号サンゴプロジェクトのため、大西洋、そして太平洋を横断しました。 18か月にわたる探査では、科学チームが、なぜ一部のサンゴは地球温暖化に耐えることができるのか、そしてサンゴ礁をどのように持続的に守っていくことができるのかを研究しています。 35日間ずつ10か所の調査海域を訪れ、学際的な研究チームが4種類のサンゴに注目しながら、生態系全体を調査します。 収集したデータは誰でも自由に利用できる形で公開され、これらの重要な生態系を効果的に保全するための取り組みに役立てられます。 タラ号の航海 コーラルトライアングルへ向かうため、スクーナー船タラ号はまず大西洋を横断し、続いて太平洋を横断しました。5月に調査海域へ到着して科学調査を開始するまでに、2つの大洋を相次いで航海したことになります。 タラ号は2025年12月14日にロリアンを出航し、2026年1月23日にパナマに到着して大西洋横断を終えました。この最初の航海を終えたタイミングで乗組員の交代が行われました。パナマは、2つの大洋をつなぐ重要な中継地点です。 その後、パナマ運河を通って南北アメリカ大陸を横断し、1月29日に太平洋横断を開始。4月9日に東京に到着しました。アジアへ向かいながら徐々に調査海域へ近づく、2か月以上にわたる航海となりました。 タラ号の現在地やこれまでの航路は下記よりご確認いただけます。 このような長期間の航海には、綿密なロジスティクスが欠かせません。大西洋横断・太平洋横断に必要な食料は、以下のように複数の段階に分けて補給されました。 それぞれの寄港地での補給は、数週間にわたる航海を安全かつ自立して続けるために欠かせません。 タラ号サンゴプロジェクトの調査は、5月にコーラルトライアングルに到着してから始まるため、そこまでに乗船した科学者は数名程度で、航行を支えるためにボランティアが航海に参加しました。 船上では、船員が航海を担い、ボランティアや科学者も全員、当直や船のメンテナンス、船上での日々の作業を分担しました。 この長い航海の日々は、科学調査を始めるために欠かせない大切なステップです。まずは、調査する海域にたどり着かなければなりません。 横断航海中のタラ号での船上生活 航海中の日常 昼夜を問わず、交代制の当直で航海を続けます。この絶え間ない交代が航海のリズムをつくり、操船、目視による見張り、帆の調整、気象データをもとにした航路の判断などが途切れることなく行われます。 なかでも、夜間の当直は特に強く印象に残るものです。 「満天の星空の下での夜間当直と、暖かい風!こんな緯度の海を航海したのは初めてでした!」 アンヌ=セシル(クルー兼コック) 睡眠は細切れになり、ずれた勤務時間に合わせていかなければなりません。誰もが、長期間の航海を乗り切るために、自分の疲労をうまく管理することを学んでいきます。 「自分を守ること、疲れをうまく管理すること」と語るのは、20年近く船上での生活を続けてきたクルーのフランソワです。 当直と当直の合間には、眠ったり、本を読んだり、海を眺めたりしながら、普段とは違う環境の「日常から切り離された時間」を楽しみます。 「つながらないでいること! 外洋航海では、ようやく何もしなくていい時間を持つことができます。ずっと頭の中を時速300キロで駆け巡っていたような考え事も、時間が経つにつれて何度も何度も向き合ううちに、やがて静まり、心の健康にとってとても有益な“空白”が生まれるんです」 レア(ボランティア)
2026/09/01
なぜサンゴは、長いあいだ科学者たちを悩ませたの?
サンゴ―2000年にわたる科学の謎 神話に由来する起源:メドゥーサの血と、石化した海藻 古代において、サンゴはまず神話の世界に属するものでした。オウィディウスの『変身物語』第4巻では、ペルセウスとアンドロメダの物語を通じて、サンゴの不思議な起源が語られています。海獣からアンドロメダを救い出した後、ペルセウスはメドゥーサの首を海藻の敷き詰められた場所に置きました。すると、ゴルゴンの石化の力によって、海藻がサンゴへと変わったというのです。 この詩的な物語は、古代の人々が特に不思議に思っていたある現象を、想像力豊かに説明したものでした。それは、サンゴは海の中では柔らかそうに見えるのに、空気に触れると硬くなるという現象です。つまり、この神話による「変身」の物語は、ある意味で自然を観察した結果を物語として表現したものでもあります。サンゴは、石化した海草となり、水の世界から石の世界へと移り変わった植物として捉えられたのです。 こうした考え方は、その後も古代の文献の中に受け継がれていきます。テオプラストス、プリニウス(大プリニウス)、ディオスコリデスらは、サンゴを植物であると同時に鉱物でもあるような、曖昧な存在として記述しています。 「石の木」「リトファイト(石植物)」「石化した植物」、さらには「リトデンドロン(石の木)」・・・ サンゴには、こうしたさまざまな名前が付けられました。 これらの名前はすべて、サンゴを説明することの難しさを物語っています。サンゴは枝のような形をしていて、海の中で成長する。それなのに、石のような硬さを持っているのです。 植物から石へと変じたもの:古代および中世におけるサンゴの捉え方 西洋の歴史において長いあいだ、サンゴは「元素」の理論を通して解釈されてきました。当時は、水から空気へ移ることが、物質そのものの性質が変化することだと考えられていたのです。海の中では植物であるサンゴが、空気にさらされることで鉱物へと変化すると考えられていました。 この考え方は、中世になっても受け継がれます。サンゴは、薬草書や医学書の中で「シンプリア(simple)」、つまり治療に用いられる天然の物質のひとつとして扱われました。 サンゴを粉末にしたり、護符やロザリオとして身につけたりしながら、人々はそこに魔除けや治療の力があると考えていたのです。 こうした利用法には、「類似の原理」という考え方も関係しています。ミシェル・フーコーは、著書『言葉と物:人文科学の考古学』(Gallimard, 1966)でこの考え方について論じています。これは、ある物質の外見や性質と、そこから想定される効能を結びつけるものです。 サンゴは硬くなり、乾燥し、石のようになることから、湿気を吸収する「乾燥剤」と考えられました。また、赤い色をしていることから血と結びつけられ、出血を抑えるために用いられたり、身を守る護符として身につけられたりしました。 このように、サンゴは単なる自然物ではありませんでした。薬であり、貴重な素材であり、象徴であり、信仰の対象でもあったのです。 その価値は、希少性だけでなく、その不思議な性質にも見いだされていました。 ルネサンス、海が生み出す驚異 ルネサンス期になると、印刷技術の発展によって、古代の文献が再発見され、広く読まれるようになります。サンゴに関する知識もより広く伝わるようになりましたが、それでもなお、ギリシャやローマの古典作家たちの記述を通して解釈されることが多く、サンゴは依然として「石になった海の植物」と考えられていました。 変化したのは、サンゴに対して向けられる知的好奇心の強さです。近代初期の学者たちは、海が持つ力や豊かさ、そして奇妙な形を生み出す力に関心を寄せました。サンゴは、怪物や鉱物、植物、そしてその中間に位置するような存在までも生み出す、創造する海の象徴となったのです。 錬金術の思想や、近代化学の黎明期の考え方に影響を受けた一部の思想家たちにとって、サンゴは物質が変化することの象徴的な例となりました。パラケルススをはじめとするその後の学者たちは、塩や水、そして物質を石化させる力の役割を重視しました。海は単なる生命の生息環境にとどまらず、物質を硬化させ、変容させ、鉱物化させることのできる、天然の実験室でもある。サンゴは、そんな海の力を象徴する存在として捉えられていたのです。 驚異の部屋に収められたサンゴ 16〜17世紀、サンゴは「驚異の部屋(ヴンダーカンマー、Cabinet of Curiositiesー様々な珍品を集めた博物陳列室) 」の中でも特別な位置を占めていました。そこには、貝殻や化石、鉱物、異国の植物、動物の剥製、科学器具、遠い土地からもたらされた貴重品など、自然物と人工物を問わず、珍しいものが集められていました。 なかでもサンゴが好まれたのは、さまざまな境界を曖昧にする存在だったからです。植物のような姿をしていながら、石のような硬さを持ち、海の深いところからもたらされ、さらに貴重な台座に飾ることもできる。サンゴは、自然が持つ創造性、そして異なる性質が混じり合った驚くべき形を生み出す力を示すものだったのです。 この時代には、サンゴはデンドライト(樹枝状結晶)と呼ばれるものと結びつけて考えられることもありました。デンドライトとは、木や植物を思わせる枝分かれした模様を持つ鉱物のことです。また、「金属樹」のような人工的な樹枝状結晶をつくる化学実験も、物質が姿を変えることへの人々の関心をさらに高めました。 こうしてサンゴは、科学的な対象であると同時に、美的かつ哲学的な対象にもなっていったのです。 しかし、やがてひとつの疑問が浮かび上がってきます。サンゴは、いったいどのようにして形成されるのかと。 「石化液 」:変化のしくみ 16世紀以降、とりわけ17世紀には、学者たちはサンゴがどのように形成されるのか、そのメカニズムを解明しようと試みました。空気に触れると硬くなる植物、という古くからの考えだけでは、もはや十分ではありませんでした。必要だったのは、その変化がどのような過程で起こるのかを理解することでした。 さまざまな仮説が提唱されました。ある者は、「石化液」すなわち、生きた物質の中に入り込み、徐々にそれを石へと変えていく、鉱物や塩分を含んだ液体のようなもの、を想定しました。また別の者は、洞窟で見られる石灰質の沈殿物のように、粒子が集積することによってサンゴが形成されると考えました。 17世紀のイエズス会士であり学者でもあったアタナシウス・キルヒャーは、鉱物粒子と塩分粒子からなる液体「succus lapidificus(石化液)」について言及しています。この液体がサンゴの柔らかな部分を徐々に侵食し、そこに取って代わることで、生きたものが石へと連続的に変化していくと考えられました。 このようにサンゴは依然として「石化した植物」と考えられていましたが、その説明はより物質的、より物理的なものへ、そしてほとんど化学的ともいえるものへと変わっていきます。次に求められたのは、この「変身」を引き起こす原因を突き止めることでした。 自然の中でサンゴを観察する 大きな転換が起こるのは、学者たちが図書館や「驚異の部屋」を飛び出し、サンゴを実際の生息環境で観察し始めたときでした。書物から得られる知識や収集品を見るだけでは、もはや十分ではありませんでした。海岸へ赴き、漁師とともに船に乗り、採取したばかりの枝を観察し、触れ、比較し、実験する。そうした必要が生まれてきたのです。 地中海のアカサンゴが、ここで重要な役割を果たします。漁師たちによって海から引き揚げられたアカサンゴは、宝飾品や商業用に利用される一方で、科学的な調査の対象にもなっていきました。 1674年、植物学者パオロ・シルヴィオ・ボッコーネは、サンゴの性質についての観察記録を発表しました。彼はサンゴの成長や構造、起源に関心を寄せました。サンゴは依然として鉱物や植物として解釈されることが多かった時代でしたが、研究の方法は変わり始めていました。学者たちは、漁船の上で行われることもあった、直接的な観察に基づいてサンゴを研究するようになったのです。 「驚異の部屋」を飛び出したことは、海洋科学の歴史における重要な一歩となりました。サンゴはもはや棚に飾られた単なる珍品ではなく、生きた状態で観察する生物になっていったのです。 マルシーリと「サンゴの花」 18世紀初頭、海を愛したボローニャ出身の博物学者ルイージ・フェルディナンド・マルシーリは、マルセイユでアカサンゴの観察を行いました。彼は、地元の漁師たちが持つ知識や、採取したばかりのサンゴの枝の観察を重視しました。 彼の行った実験は有名になりました。マルシーリは、海水を満たした器の中にサンゴの枝を入れました。すると数時間後、その表面に小さな白い形が現れました。それは星形の花のように見えるものでした。マルシーリは、この観察によってサンゴが植物であることが裏付けられたと考えました。「サンゴの花」は、その生物が植物の世界に属することの証拠だと考えられたのです。 しかし、この実験は同時に、まったく異なる解釈への道を開くことになります。 ペイソンネル:花は動物だった マルセイユ出身の医師で博物学者でもあったジャン=アンドレ・ペイソンネルは、マルシーリの観察を引き継ぎました。彼も同じ「花」を目にしましたが、その解釈はまったく異なっていました。彼にとって、これらの白い形は花ではなく、小さな動物だったのです。 サンゴの表面に見られる星形の小さな孔は、単なる植物の模様ではありませんでした。それは、ポリプが暮らす部屋であり、ポリプはそこから体を伸ばしたり縮めたりしながら、餌を捕らえているのです。サンゴは石化した植物ではない。石灰質の骨格をつくる、動物の群体なのです。 この考えは、それまで受け入れられていた生物の分類を大きく揺るがしました。当初、ペイソンネルの説は、科学アカデミーをはじめとする学者たちの一部から懐疑的に受け止められました。彼は、何世紀にもわたる解釈を覆し、それまで花だと思われていたものが、実は動物だったと主張したのです。 しかし、次第に新たな観察によって、彼の考えを裏付ける証拠が集まっていきます。そして18世紀半ばには、サンゴが動物であることがついに認められるようになりました。 1833年には、「花のような動物」を意味する「花虫類(Anthozoaires)」という名称が、この歴史を象徴するように登場します。サンゴは確かに動物だったのです。ただし、科学者たちの目には、長いあいだ「花」のように見えていた動物でした。 現代のサンゴ:動物であり、群体であり、建築家 現在、サンゴは刺胞動物の仲間に分類されています。 刺胞動物には、クラゲやイソギンチャクなども含まれます。サンゴはその中でも、より詳しくは花虫類(Anthozoaires)に分類されます。多くのサンゴは、「ポリプ」と呼ばれる小さな動物が集まった群体として暮らしています。
2026/08/11
Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト厚岸調査・啓発イベントレポート
3年目を迎えた本プロジェクトでは、これまで調査対象としてきた海藻に加え、今年から海草も調査対象に加えました。本プロジェクトが厚岸を訪れるのは、2024年に海藻を調査して以来2回目です。調査は7月26日から8月1日まで、北海道大学厚岸臨海実験所を拠点に行われました。 調査 今回の調査場所は、厚岸湖のアマモ場です。湖というと淡水湖を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、厚岸湖は海水と淡水が混ざり合う汽水湖で、牡蠣の養殖が盛んに行われています。 前回調査を行った浅虫のアマモ場も丈夫なアマモが広く群生しており、研究者たちはその規模に驚いていました。しかし、厚岸湖のアマモ場はそれを上回る密度で生育しており、「これまでで一番密集している」と驚きの声が上がりました。船の上から見ても、まるで芝生のように一面を覆っている様子が確認できました。 調査期間中は天候には恵まれましたが、水中では透明度がおよそ15cmしかなく、自分のダイビングコンピューター(時計)を確認するのも難しいほどでした。さらにアマモが非常に密集していたため、ダイビング調査では安全を確保しながら調査を進められるよう、調査方法を工夫する必要がありました。 ダイビング調査は2人1組のバディ制で基本行いますが、近くにいるバディの姿も見えないほど視界が悪く、コミュニケーションを取るのにも苦労していました。これまでにも透明度の低い海域で調査を行ってきましたが、今回の視界の悪さは過去でも最も厳しい環境の一つだったそうです。 一方、採水や採泥は水深約5mと比較的浅い場所で行われたため、大きな問題もなく順調に終えることができました。 アーティストとして参加したのは、東京藝術大学を卒業し、昨年の忍路調査にも同行した川畑那奈さんです。船上では採水や潜水調査を見学し、ラボではサンプル処理を手伝うなど、研究活動を間近で体験しました。 川畑さんは「昨年初めて海について深く考える機会を得た。今年は2年目なので、より解像度高く作品制作に向き合いたい」という思いで参加してくださいました。 昨年は数多くの種類の海藻に触れましたが、今年目にしたのはほぼアマモでした。しかし、その違いがかえって印象深く、アマモだけをじっくり観察できたことが新たな発見につながったと話していました。 また、透明度の低さや密集したアマモに苦戦しながらも、自然条件に合わせて工夫を重ねる研究者たちの姿がとても印象的だったそうです。「調査が思いどおりに進かなくても、その状況を楽しみながら取り組んでいる姿がおもしろかった」と話していました。 今回は、調査中に研究者が何気なく口にした一言から作品の着想を得たとのこと。拾った貝殻も持ち帰り、今後の作品制作に生かす予定です。今回の体験がどのような作品へとつながっていくのか、とても楽しみです。 啓発イベント 最終日には、前回行った2024年のイベント同様、厚岸町海事記念館にもご協力をいただき、一般向けの啓発イベントを行いました。 はじめに、センターから車で約10分の場所にあるバラサン岬でビーチクリーンを行いました。20分ほどの活動でしたが、多くのごみを回収することができました。特に目立ったのは、ペットボトルと漁具です。 前プロジェクト「Tara JAMBIO マイクロプラスチック共同調査」では、水産養殖や漁業で使用される漁具が沿岸域のマイクロプラスチックの主要な供給源の一つであることが示されており、厚岸でも同様の傾向が見られました。また、ペットボトルなど私たちが日常的に使う生活用品も海岸に多く漂着していました。こうしたごみが海洋プラスチックやマイクロプラスチックの発生につながることを伝え、使い捨てプラスチックの使用を減らすことの大切さについて参加者の皆さんと考えました。 その後、臨海実験所に移動しセミナーと実験・観察をしました。臨海実験所の役割については北海道大学の仲岡先生からお話いただき、タラ オセアンの活動の発表の中では、前プロジェクトのマイクロプラスチック共同調査で以前厚岸を訪れたこと、またその調査結果も紹介しました。 ブルーカーボン生態系のお話と実験・観察パートは、三重大学の渡邉先生が担当しました。 生き物観察では、小さな生き物を夢中で探したり、アマモを丸めてアート作品を作ったりと、それぞれが思い思いに楽しむ姿が印象的でした。 啓発イベントにご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。 また、調査を受け入れてくださった北海道大学の皆さま、そして啓発イベントにご協力いただいた厚岸町海事記念館の皆さまにも、心より感謝申し上げます。
2026/07/17
agnès b. presents タラ号ポスターコンクール 2026
応募概要 応募資格:⼩学1年⽣から中学3年生まで応募期間:2026年7⽉20⽇(月・祝) 〜 8⽉24⽇(日) ※終了しましたテーマ :海や地球環境を良くするためにできること 表彰 <特別賞>(各1名)日比野克彦 賞アニエスベー 賞タラ オセアン 賞受賞者は、瀬戸内海に浮かぶ環境とアートの離島「粟島(香川県三豊市)」で行う「粟島海洋環境クラブ合宿(1泊)」にペアでご招待します。<佳作>10名程度<入選>10名程度 【参加賞】応募者全員にタラ オセアン ジャパンとアニエスベーが日本語吹替版制作に参画したドキュメンタリー映画「マイクロプラスチック・ストーリー ~ぼくらが作る2050年」のオンライン鑑賞権をプレゼント応募締切後、2026年8月28日(金)までに、応募フォームでご入力いただいたメールアドレスにご連絡いたします。 【結果発表】2026年9月7日(月) ~ 9月9日(水)アニエスベージャパン、タラ オセアン ジャパンの審査チーム及び日比野克彦氏(東京藝術大学学長、タラ オセアン ジャパン理事)が選考を行い、賞を決定いたします。 入選以上の受賞者へはメールでの通知および後日公開するアニエスベージャパン・タラ オセアン ジャパンのメディアでの発表といたします。入選外の方への通知は省略させていただきます。 ※特別賞・佳作の受賞者には授賞式のご招待をメールで差し上げます。※ご登録のメールアドレス誤りによる連絡不能、長期不在等の理由により、入選ご連絡後のやり取りができない場合は、入賞を取り消させていただく場合がございますので、ご注意ください。 【授賞式】2026年9月26日(土) 14:00-15:00 都内にて佳作以上の受賞者をご招待いたします。※授賞式ご参加の往復交通費はご自身でご負担をお願いします ※終了しました 結果発表 7回目となる今回は、今年から新たに追加したモチーフ「タラ極地ステーション」を取りいれた作品も多く集まり、海を守る願いや未来への希望が込められた力作が、全国から150点も寄せられました。 厳正な審査の結果、特別賞4作品、佳作11作品、入選16作品が選ばれました。 なおタラ オセアン賞については、1作品に絞り込むことが大変難しかったため、今年は特別に2作品を選出しました。また、より多くの素晴らしい作品や想いに応えるため、佳作・入選についても昨年度より枠を増やしています。 受賞作品はバーチャルギャラリーにて、11月13日(金)まで展示しています。 ぜひご覧ください。 SNSでの拡散にご協力ください ! ぜひご応募された作品をご自身のSNSアカウントでも投稿し、拡散にご協力ください。 その際は、 [#タラ号ポスターコンクール2026 ][ #アニエスベーアンファン ][ #agnesb ] をつけていただきますようお願いいたします。 線画ダウンロード 海やタラ オセアンのことをもっと知る 過去のポスターコンクール
2026/07/14
Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト浅虫調査・啓発イベントレポート
海藻や海草などによって構成されるブルーカーボン生態系は、光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を生み出すことから、地球温暖化対策への貢献が期待されています。また、さまざまな海洋生物のすみかとなることから、「生物のゆりかご」とも呼ばれています。 Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクトはまだ十分に解明されていないブルーカーボン生態系における炭素循環の仕組みを科学的に調査するとともに、その重要性を広く伝えることを目的としています。 3年目を迎えた本プロジェクトでは、これまでの海藻に加え、今年から海草も調査対象に加えました。 浅虫調査は、6月22日から6月27日まで東北大学大学院生命科学研究科附属浅虫海洋生物学教育研究センターを拠点に行われました。 調査 今回の調査場所は、浅虫海洋生物学教育研究センターから船で10分ほど青森市内方面に進んだ大浦湾です。アマモは全国的に減少傾向にありますが、この海域には太く丈夫なアマモが広く群生していました。 調査期間中は、初日に船着き場付近のうねりの影響で調査を中止したほか、25日には岩手県沖を震源とする大きな地震も発生しました。それでも、それ以外の日は比較的天候に恵まれ、予定していた調査を無事に終えることができました。 アーティストは東京藝術大学、芸術未來研究場の特任准教授の中山開さんと同大学内の公募で選ばれた林蓮実さん(音楽環境創造科 助手)の2名が参加しました。 船上での採水やラボでのサンプル処理など、研究者とともに実際の調査に参加しながら、海の現場を多角的に体験しました。 林さんは、今回調査に参加してみて海の表面だけしかみていなかったことを実感したといいます。調査中に拾った流木や、サンプル処理後の海水などを持ち帰り、作品制作に生かす予定です。今回の調査での体験が、今後どのような作品へとつながっていくのか楽しみです。 啓発イベント 最終日には、一般向けの啓発イベントを行いました。 はじめにセンターを出てすぐの海岸をクリーンアップ。南にある台風の影響で、青森も風が強く波があったので、10分程度の清掃時間でしたが、それでもたくさんのごみを拾うことができました。特に目立ったのはペットボトルでした。たくさん使えば使うほどこのように海に流れ着いてしまうこと、木や石の下に拾い切れない劣化して細かくなったプラスチックを含む多くのごみも挟まっていたことから、海岸清掃は大切ですが、それだけでは問題を解決できないこと、使い捨てプラスチックの使用を減らす努力も大切なことを参加者と共有しました。 その後、室内に移動しセミナーと実験・観察をしました。タラ オセアンの活動の発表の中では、前プロジェクトのマイクロプラスチック共同調査で以前浅虫を訪れたこと、またその調査結果も紹介しました。ブルーカーボン生態系の生きもの観察では、子どもたちが他の子にも見せてあげたり、交流している姿が印象的でした。 参加者からは 「小さな貝が可愛かった。」 「海や地球、生態系に負荷をかけない、できるだけ自然に寄り添った暮らしをしたい。」 などの感想を頂きました。 啓発イベントにご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。 また受け入れ対応してくださった東北大学のみなさま、ありがとうございました。 浅虫は豊かな海だけでなく温泉でも知られ、8月にはねぶた祭の会場にもなります。自然と文化を一緒に楽しめる地域なので、この夏ぜひ訪れてみてください。
2026/06/30
イベント情報:「海の森のヒミツを科学でひもとく!ブルーカーボン生態系を学ぼう」in 北海道・厚岸
「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」は、海藻や海草などによって構成される“ブルーカーボン生態系”の科学的調査と、その重要性を広く伝えることを目的としたプロジェクトです。全国各地の調査拠点では、研究活動に加え、地域の皆さまを対象とした海洋教育・啓発イベントも実施しています。厚岸では2024年に海藻を対象とした調査と海洋教育イベントを実施しました。今回は調査対象を海草であるアマモ場へと広げ、その生態やブルーカーボン生態系としての役割について学びます。 ・「海藻」と「海草」の違いって、なに? ・アマモは海の中でどのように二酸化炭素を吸収しているの? こうした疑問について 、セミナーやビーチクリーン、生き物観察、光合成実験などを通して、ブルーカーボン生態系の仕組みや役割を体験的に学びます。前回参加者からは、「ビーチクリーンでごみの種類や分別について学ぶことができた」「さまざまな生き物を観察できて面白かった」といった感想が寄せられました。初めて参加する方はもちろん、2024年のイベントに参加した方にも新たな発見がある内容です。 科学の視点から海とふれあいながら、地域の豊かな自然や海の未来について考える機会をお届けします。 海の森のヒミツを科学でひもとく!ブルーカーボン生態系を学ぼう 日時: 2026年8月1日 (土) 09:00-12:00 受付 08:50-集合場所: 厚岸町温水プール 駐車場 北海道厚岸郡厚岸町湾月1丁目1番地※バラサン岬の海岸でビーチクリーン後、厚岸臨海実験所へ各自自家用車で移動していただきます解散場所: 北海道大学 厚岸臨海実験所 北海道厚岸郡厚岸町愛冠1番地 ※ネイパル厚岸に駐車可能です。臨海実験所までは徒歩15分 ※ネイパル厚岸から実験所までピストン輸送します 定員: 30名程度対象: 小学生以上(大人だけの参加も歓迎 )参加費無料 ▼持ち物・服装飲み物(マイボトル/水筒で)・軍手お子さまは室内用の上履き/スリッパ動きやすい服装・日よけ対策 申込締切:2026年7月30日(木)/定員に達し次第受付終了 主催: タラ オセアン ジャパン/ JAMBIO 協力: 北海道大学厚岸臨海実験所/ 厚岸町海事記念館
2026/06/26
Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト長崎調査・啓発イベントレポート
3年目を迎えたTara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクトでは、これまでの海藻に加え、今年から海草も調査対象に加えました。 長崎調査は、5月31日から6月6日まで長崎大学環東シナ海環境資源研究センターを拠点に行われました。 調査 今回の調査場所は、長崎大学環東シナ海環境資源研究センターから車で1時間ほどの場所にある、長崎県中央部の内海・大村湾です。 外海とは狭い入口でつながる閉鎖的な海で、湾内には長崎空港があります。この海域にはアマモやウミヒルモが生育しています。かつてはナマコ漁が盛んでしたが、近年は環境の変化によりナマコが大きく減少しているといいます。 調査はアマモを中心に行われました。 昨年は海藻を対象に調査を行ったため、海草の調査は2024年の竹原調査以来となります。 海藻と海草とでは研究内容や調査方法も少し変わるため、慣れない作業が続きました。 また、調査期間中は梅雨の時期と重なり、台風の影響による中止が1日、悪天候による中止が1日ありました。 天候や作業の調整でイレギュラーな対応が求められましたが、無事に主要な調査は終えることができました。 アート アーティストは東京藝術大学の修士過程を終えた有村聡美さんと同大学、芸術未來研究場の特任准教授でTARA JAMBIO ART PROJECTを担当してくださっている井上裕史さんの2名が参加しました。 今回は船の定員の関係で、アーティストが調査船に乗る機会は限られていました。そんななかでも、ウェーダー(胴長)を着てアマモを観察したり、海藻押し葉を作ったり、サンプル処理の作業を手伝ったりと、研究者や学生との交流を通じて、作品制作につながる学びを深める姿が印象的でした。 ここからどんな作品が生み出されるのか楽しみです。 啓発イベント 最終日には、一般向けの啓発イベントを行いました。 今回の啓発イベントは室内で実施し、セミナーと実験・観察をしました。長崎大学のグレッグ先生からはセンターの概要や研究内容についてご紹介いただきました。 その後タラ オセアンの活動や昨年発表した、マイクロプラスチックの調査結果なども紹介しました。ブルーカーボン生態系の光合成実験や生きもの観察では、大人も子どもも夢中になって参加している姿が印象的でした。 これまでの光合成実験では、BTB溶液の色が変わることで、その様子を可視化していましたが、今回はグレッグ先生に、光合成の量を数値で測定できる機器をご用意いただき、ご紹介することができました。 参加者からは 「二酸化炭素、光合成の仕組みを目で見て知ることができ、よかった」 「プラスチックごみを減らすことを意識して生活したい」 などの感想をいただきました。 啓発イベントにご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。 また受け入れ対応してくださった長崎大学のみなさま、ありがとうございました。 長崎での調査と啓発活動を終え、プロジェクトは次の調査地である青森県浅虫へと向かいます。
各メディアの掲載記事
2026/06/19
タラ号高松寄港レポート
高松では3日間と短い寄港でしたが、東京藝術大学・香川大学のご協力のもと、たくさんのイベントを開催することができました。 タラ号寄港セレモニー 4月25日の朝に開催されたタラ号寄港セレモニーでは、来賓として香川県知事の池田豊人氏にもお越しいただきました。セレモニーに先立ち、タラ号の船内も視察いただき、タラ号の生活について、わたしたちの活動についてをお伝えしました。 寄港セレモニーでは、タラ オセアン ジャパン理事で東京藝術大学学長である日比野克彦さんのあいさつをはじめ、タラ号キャプテンのモルガンによるスピーチもありました。 モルガン船長は、「一般的な船のクルーは、このように人前に立って活動について話す機会はほとんどありません。スピーチは得意ではありませんが、多くの方々に船を見ていただき、活動を知っていただけることこそ、タラ号の大きな価値であり、意義を感じています」と語りました。 タラ号見学イベント 4月25日には、香川大学が招待した親子や一般の方々を対象に、タラ号見学イベントを実施しました。 一般向け見学会は募集開始後まもなく定員に達し、タラ号への関心の高さがうかがえました。参加者の皆さまには、科学探査船ならではの船内設備や帆船ならではの船の仕組みなどを見学いただき、タラ オセアンの科学探査活動についても紹介しました。 当日は、「タラ号を香川県に!」の署名に参加してくださった方々の姿も多く見られ、高松寄港の実現を喜ぶ声が聞かれました。タラ号を間近で見学し、海洋科学や海洋環境について考える貴重な機会となりました。 タラ号船上特別ディナーイベント「海洋の未来を語る夕べ」 4月25日の夜には、タラ オセアン ジャパンの活動にご賛同いただき、寄付や協賛を通じてご支援いただける皆さまを対象に、タラ号のフランス人シェフによる特別ディナーを開催しました。 当日は、ヴェオリア・ジェネッツ株式会社、百十四銀行、株式会社神詫組、株式会社金丸工務店、大成生コン株式会社など、地域の企業や団体の皆さまにご参加いただきました。 参加者の皆さまには、タラ号船内の見学に加え、科学者やクルーとの交流を通じて、北極から南極まで世界中の海を航海する科学探査船の活動について理解を深めていただきました。 海や地球環境への関心という共通の想いを持つ方々が集い、食事を囲みながら意見を交わす時間は、大変有意義なものとなりました。また、タラ号シェフが腕を振るった特別ディナーも参加者の皆さまに大変好評でした。 TARA JAMBIO 展 停泊中のタラ号のすぐそばでは、東京藝術大学と香川大学のご協力により特設ブースが設置されました。ブースでは、タラ オセアンの活動紹介に加え、タラ オセアン ジャパンが進めるローカル科学プロジェクトのアートセクションである「TARA JAMBIO ART PROJECT」を紹介。タラ号を見学に訪れた多くの方に立ち寄っていただき、活動への理解を深めていただく機会となりました。 ブース内では、「海への想いをTaraに載せよう!」をテーマに一般の方が気軽に参加できる「巨大フラッグ」の共同制作を開催。タラ号に乗船体験したあとに立ち寄ってタラ号クルーにメッセージを残してくれた方が多かったようです。なお、このフラッグは出港セレモニーでタラ号のクルーに贈呈されました。 東京藝術大学・香川大学による関連イベント 高松港近くのデックスガレリアでは、東京藝術大学・香川大学が主催するシンポジウムやワークショップが開催されました。 会場では、昨年Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクトに参加したアーティストの展示も。 シンポジウムでは、タラ オセアン ジャパン理事で海洋学者のシルバン・アゴスティーニや日比野克彦さんも登壇し、タラ オセアンの活動やサイエンスxアートについてトークをしました。 出港セレモニー 4月26日の出港セレモニーでは、一般の方が心を込めて書いてくれたクルーへのメッセージフラッグの贈呈などが行われました。 出港時には、「TARA JAMBIO ART PROJECT 2025」の参加アーティストでもある西原尚さんによる、多国籍な楽器を用いた圧巻のパフォーマンスでお見送り。 3日間関わってくださった東京藝術大学と香川大学のみなさまも楽器演奏などに加わり、タラ号が遠く見えなくなるまで岸壁を走り、演奏を続け、その姿を見送りました。 熱意あるお見送りの風景はタラ号クルーにとっても印象に残る一場面でした。 3日間という短い滞在ではありましたが、高松では多くの方々にタラ号を見学いただき、海洋環境や科学、アートを通じて海について考える機会を共有することができました。 この寄港を支えてくださった東京藝術大学、香川大学をはじめ、ご来場いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。 タラ号はこれからも世界の海を航海しながら、海洋科学の発展と海洋保全のための活動を続けてまいります。そして、高松で生まれた新たなつながりを大切にしながら、未来へ向けた対話と協働を広げていきます。 ■タラ オセアンと香川県の連携 タラ オセアン財団の日本支部であるタラ
2026/06/01
イベント情報:「海の森のヒミツを科学でひもとく!ブルーカーボン生態系を学ぼう」in 青森・浅虫
「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」は、海藻や海草などによって構成される“ブルーカーボン生態系”の科学的調査と、その重要性を広く伝えることを目的としたプロジェクトです。全国各地の調査拠点では、研究活動に加え、一般の方々を対象とした啓発イベントも実施しています。 浅虫でのイベント開催は今回で2度目です。2021年には、前プロジェクト「Tara JAMBIO マイクロプラスチック共同調査」の一環として啓発イベントを開催し、海洋ごみやマイクロプラスチック問題について学ぶ機会を提供しました。参加者からは「新たな気づきがあった」などの声が寄せられ、好評をいただきました。 今回のイベントでは、セミナーやビーチクリーン、生き物の観察、光合成の実験などを通して、ブルーカーボン生態系の仕組みや役割を楽しく学べるプログラムを実施します。本プロジェクトの啓発イベントは3年目を迎えますが、実際に見て、触れて、体験できる内容は、子どもから大人まで毎回大変好評をいただいています。 科学の視点から海とふれあい、地域の自然や未来の地球について考える機会をお届けします。 海の森のヒミツを科学でひもとく!ブルーカーボン生態系を学ぼう 日時: 2026年6月27日 (土) 09:30-12:00 受付 09:20場所:場所:浅虫海洋生物学教育研究センター 青森市浅虫坂本9番 ※駐車場あり定員: 30名程度対象: 小学生3年生以上(大人だけの参加も歓迎 )参加費無料 ▼持ち物・服装飲み物(マイボトル/水筒で)お子さまは室内用の上履き/スリッパ ※申込締切:2025年6月25日(木)/定員に達し次第受付終了 共催:タラ オセアン ジャパン、JAMBIO、東北大学大学院生命科学研究科附属浅虫海洋生物学教育研究センター
2026/05/27
イベントレポート:「科学とアートで明らかにする、見えない海の世界 」
午前中は一部の参加者を対象にタラ号の船内見学を実施し、フランスの「タラ オセアン財団」の活動や、タラ号のミッションについて実際に触れていただきました。 午後の講演会では、日本で活動する私たち「タラ オセアン ジャパン」の取り組みについてさらに深掘りしてお伝えしました。各登壇者からの報告は以下の通りです。 休日にもかかわらず50名以上の方にご参加いただき、Q&Aセッションでは時間が足りなくなるほどたくさんのご質問をいただきました。ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。今回の講演会が、参加された皆様にとって実りある時間となっていれば幸いです。 最後に、会場準備のお手伝いや場所をご提供くださった尾道市環境政策課の皆様に、心より感謝申し上げます。
2026/05/22
10分でわかるプランクトン
プランクトンって? 定義:水中を漂って生きる生物たち プランクトンは単一の生物種を指す言葉ではありません。海だけでなく、池・湖・河口域などの淡水環境にも生息する、水中のさまざまな生物の総称です。共通しているのは、長距離を流れに逆らって泳ぐことができず、水流に乗って漂いながら生きていること。この「漂う」という性質が、プランクトンを特徴づけています。 「プランクトン」という言葉は、古代ギリシャ語の planktos(漂うもの、さまようもの)に由来します。 このグループには、次のような生物が含まれます。 プランクトンは何で構成されているの? 海には、地球上で最も多くの生物が生息しています。そして、この海洋生物多様性の95%は微生物によって構成されています。 海の見えない住人 ― 海洋マイクロバイオーム プランクトンというと、目に見える生物を思い浮かべがちですが、その大部分は微生物によって構成されています。細菌、古細菌、原生生物、さらにはウイルスまで含まれ、これらを総称して「海洋マイクロバイオーム」と呼びます。 この生物群は、単に海中を漂っているだけではありません。海水中はもちろん、堆積物の上、サンゴや魚の表面、さまざまな場所に存在しています。 プランクトンには、植物性の微小生物である植物プランクトンと、動物性の微小生物である動物プランクトンの両方が含まれます。 覚えておきたいポイント 植物プランクトン:海の「植物」のような存在 植物プランクトンは、機能的な意味での「植物」にあたる生物群です。光を利用して有機物をつくり出す、つまり光合成を行います。多くは単細胞の微細藻類で、非常に小さいものもあれば、群体を形成するものもあります。 植物プランクトンには、以下のような生物が含まれます。 植物プランクトンは、海における一次生産の大部分を担っています。太陽エネルギー、海水、二酸化炭素を利用して有機物を生み出し、海洋の食物網の出発点となっています。 動物プランクトン:海の「動物」のような存在 動物プランクトンは、動物に分類されるプランクトンの総称です。植物プランクトンや細菌、さらに小さな生物を食べて生きています。大きさや形態は非常に多様で、顕微鏡でしか見えないものから、肉眼で確認できるものまで存在します。 動物プランクトンには、次のような生物が含まれます。 動物プランクトンは、海の生態系における「橋渡し役」を担っています。微細藻類が生み出したエネルギーを、より大きな動物が利用できる生物量へと変換し、海洋の食物連鎖を支える重要な存在です。 プランクトンはどこに生息し、どのように移動するの? プランクトンは主に、水面近くの光や栄養塩が豊富な場所に生息しています。しかし、季節や水温、天候などによって、より深い場所にも分布します。 プランクトンは自ら大きく移動するのではなく、海流、潮汐、風、水のかき混ぜや乱流、水温や塩分濃度の差など、水の動きによって運ばれています。一部のプランクトンは、水柱の中を上下に移動する「鉛直移動」を行います。特に夜間に見られることが多く、「日周鉛直移動」と呼ばれます。しかし、多くのプランクトンは基本的に水塊の動きに依存して生活しています。 ホロプランクトンとメロプランクトン:一生プランクトンなのか、それとも一時的なのか? プランクトンを分類するもう一つのシンプルな方法は、「その生物は一生を通してプランクトンなのか?」という視点です。 この区別は、生物の成長や生活史を理解するうえで重要です。多くの魚類や海産無脊椎動物(ウニや甲殻類など)は、ライフサイクルの中でも特に脆弱な時期をプランクトンとして過ごしています。 プランクトン・ネクトン・ベントス:何が違うの? 海の生物は、大きく3つのグループに分けられます。 プランクトンは、海の食物連鎖を支える重要な存在です。また、多くのネクトン生物も、幼生期にはプランクトンとして生活を始めます。 プランクトンは生態系の中でどのような役割を果たしているの? 1. 海洋食物網の最初の担い手 プランクトンは、海の生命の大部分を支える出発点です。植物プランクトンは太陽のエネルギーを取り込み、有機物を生み出します。そして、その植物プランクトンを動物プランクトン(多くは甲殻類)が食べ、さらに魚類、クラゲ、海鳥、海洋哺乳類などの餌となっていきます。 また、プランクトンは物質循環においても重要な役割を担っています。微生物たちは有機物を分解・再利用し、窒素、リン、鉄などの栄養塩を再び環境中へ循環させています。つまり、こうした微生物がいなければ、多くの有機物は循環せずに滞り、生態系のサイクルは大きく非効率になってしまいます。プランクトンはしばしば「食物連鎖の最初の鎖」と表現されます。この基盤が弱まれば、海洋の食物網全体も脆弱になります。反対に、プランクトンが豊富で多様であるほど、より豊かな生物多様性を支えることができます。 2. 酸素の生産 植物プランクトンは光合成を行います。陸上植物と同じように、光、水、二酸化炭素(CO₂)を利用して有機物をつくり出し、その過程で酸素を放出します。 植物プランクトンによる光合成量は、陸上植物と同程度に達するとされています。ただし、その多くは海の中で直接消費されています。 このように、プランクトンは海洋生物の呼吸を支えるだけでなく、地球全体の環境バランスにも重要な役割を果たしています。 3. 海洋生物多様性の基盤 プランクトンは単に「餌」として存在しているわけではありません。海洋生態系全体の構造を支える重要な基盤でもあります。珪藻、渦鞭毛藻、幼生、小型甲殻類など、多様な形態のプランクトンが存在することで、さまざまな生物が共存できる豊かな資源環境が生まれています。 プランクトンは、以下のような点に大きな影響を与えています。 また、プランクトンは海の健康状態を示す指標としても重要です。種類構成の急激な変化や海水の色の変化、ブルーム(大量発生)の頻度の変化などは、海洋環境のバランスの乱れを示している可能性があります。 プランクトンは海洋生物にどのような影響を与えるの ? 1. 餌・成長・繁殖を支える存在 多くの海洋生物は、卵、幼生、稚魚といった非常に脆弱な段階から一生を始めます。そして、この時期にプランクトンを餌として利用しています。 もし十分なプランクトンが存在しなければ、成長は遅れ、生存率も低下し、次の世代の個体数減少につながる可能性があります。 海中のプランクトン量は、魚類の幼生の成長や繁殖、さらに多くの生物の餌となる小型甲殻類の豊富さに直接影響しています。 つまり、すべての海洋生物は、プランクトンが生き続け、食物連鎖の中に存在していることに大きく依存しているのです。
2026/05/20
イベントレポート:「海洋マイクロプラスチック問題と国際条約の行方 」
冒頭では、環境省 水・大気環境局 海洋環境課 海洋プラスチック汚染対策室 室長の中山直樹さまより開会のご挨拶をいただきました。 続いて、タラ オセアン財団 エグゼクティブディレクターのロマン・トゥルブレより、タラ オセアンの活動紹介や海洋プラスチック研究について紹介が行われました。また、IRD(フランス国立持続可能な開発研究所)研究員であり、一般社団法人タラ オセアン ジャパン理事のシルバン・アゴスティーニからは、日本で実施した「Tara JAMBIO マイクロプラスチック共同調査」の調査結果について共有しました。 さらに、公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)持続可能な消費と生産領域 リサーチディレクターの堀田康彦さまより、「アジアにおける廃棄物管理:構造的課題と政策上のギャップ」についてご講演いただきました。 その後のパネルディスカッションでは、上智大学大学院 地球環境学研究科 教授の織朱實先生、環境省 水・大気環境局 海洋環境課 海洋プラスチック汚染対策室 室長補佐の長谷代子さまも加わり、科学、政策、法的枠組み、実務、グローバルな視点など、それぞれの専門分野から海洋マイクロプラスチック問題や国際条約制定に向けた課題について、多角的な議論が交わされました。 参加された皆さまにとっても、実りあるシンポジウムとなっていましたら幸いです。 タラ オセアン ジャパンとしても、今後もこのような場を設けながら、日本における政策提言や枠組みづくりに貢献できるよう尽力してまいります。 最後に、会場準備や司会進行を務めてくださった、上智大学アイランド・サステナビリティ研究所 所長であり、一般社団法人タラ オセアン ジャパン理事のアン・マクドナルドさん、そして運営をサポートしてくださった学生の皆さまに心より感謝申し上げます。
2026/05/12
クラウドファンディングの支援で継続決定「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」海草へ対象を広げた3年目の調査
「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」は、日本全国13か所以上を対象に、約4年をかけて調査を行う国内でも大規模なブルーカーボン研究です。2027年も継続的な調査・発信を予定しています。 2024年に始動した1年目は、海藻を対象にした調査を九州大学 天草臨海実験所、北海道大学 北方圏フィールド科学センター厚岸臨海実験所、島根大学 隠岐臨海実験所の3拠点、海草を対象にした調査を広島大学 竹原ステーションで実施しました。 2年目は、海藻を対象に調査拠点を7か所に増やし、筑波大学 下田臨海実験センター、長崎大学 環東シナ海環境資源研究センター(上五島)、高知大学 総合研究センター海洋生物研究教育施設、香川大学 瀬戸内圏研究センター庵治マリンステーション(小豆島)、新潟大学 佐渡自然共生科学センター臨海実験所、北海道大学 北方圏フィールド科学センター忍路臨海実験所、東北大学 大学院農学研究科附属女川フィールドセンターにて調査を行いました。 そして3年目となる今年は、海草をターゲットに下記の3カ所で調査および啓発活動を行います。 ブルーカーボン生態系の重要性と本プロジェクトの意義 ブルーカーボン生態系は、「生物のゆりかご」とも称されるほど、多様な生物を育む重要な環境です。同時に、炭素を隔離・貯留する機能を持つことから、地球温暖化の抑制やブルーカーボンクレジットの観点でも注目されています。 しかし、どの種類の海藻・海草が、どのようなメカニズムで炭素を隔離しているのかについては、未解明な部分が多く残されています。 本プロジェクトでは、以下のような調査を通じて、日本各地の沿岸域における大規模なデータ収集を行います。 ・炭素隔離過程(潜水・船舶調査):光合成、有機物輸送、溶存態有機物、分解性、堆積物コア、CO2収支、堆積物DNA ・生物多様性の評価(潜水・船舶調査):葉上動物、環境DNA、遺伝的多様性、固着生物 地域と連携した啓発活動も実施 調査拠点では、ブルーカーボン生態系の重要性やタラ オセアンの活動を伝えるため、一般の方を対象とした啓発活動も実施しています。 主な内容: 過去2年間の活動では、子どもたちを含む多くの方々にご参加いただき、ブルーカーボン生態系や海の重要性について学んでいただきました。 今年も3拠点でイベントを開催予定です。 長崎の啓発イベント概要 「海の森のヒミツを科学でひもとく!ブルーカーボン生態系を学ぼう 」 日時: 2026年6月6日 (土) 10:00-12:00 受付 09:50場所:長崎大学環東シナ海環境資源研究センター 長崎県長崎市多以良町1551-7※駐車場あり定員: 30名程度対象: 小学生3年生以上(大人だけの参加も歓迎 )参加費無料 共催:タラ オセアン ジャパン、JAMBIO、長崎大学 環東シナ海環境資源研究センター なお、浅虫では6月27日(土)、厚岸では8月1日(土)に啓発イベントを開催予定です。詳細は、タラ オセアン ジャパン公式ウェブサイトおよびSNSにて順次発信いたします。
2026/04/14
イベントレポート:落合陽一さん × 日比野克彦さん トークイベント&タラ号船内ツアー
登壇いただいたのは、メディアアーティストの落合陽一氏と、アーティストでタラ オセアン ジャパンの理事でもある日比野克彦氏。 お二人はともにタラ号に乗船された経験を持ち、その体験をもとに、船上での暮らしやタラ号の魅力について語っていただきました。 落合さんは2年前、スペインでタラ号に乗船されイルカと“交信”しながら水中音を録音するなどの取り組みを行っていました。その経験を起点に、現在は鳥の声をデータ化・分析する研究にも取り組まれています。今回の東京〜高松の航海でも、イルカなどの音を収録する予定です。 日比野さんからは、タラ号プロジェクトが始まる以前、アニエスベーの息子であるエチエンヌ・ブルゴワより「海洋研究を行う船で環境問題に取り組みたい」という構想を聞いていた、というエピソードをご紹介いただきました。 トーク終了後には、支援者の皆さまとともにタラ号の船内ツアーを実施。限られた空間の中で、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が共同生活を送る様子を、間近に感じていただきました。 参加いただいたみなさまからは、 「少人数で温かみのあるイベントでした。」「落合さんや日比野さんとこんなに近い距離でお話しできるとは思いませんでした!」「タラ号やタラ オセアンの活動のスケールの大きさを実感しました。」「とても楽しく、貴重な経験になりました。」 などうれしいお言葉を頂戴しました。 ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
2026/04/07
粟島発、海洋プラスチックごみゼロへ「Awashima Heart Project 2026 」を実施
「Awashima Heart Project」は、タラ オセアン ジャパンが三豊市と連携し推進する海洋環境教育に賛同する企業とともに2023年に発足した取り組みです。参加企業の従業員が粟島に漂着・堆積した海洋プラスチックごみの回収を行い、自然環境の現状を体感するとともに、その経験を発信することで、環境問題への関心を広げることを目的としています。 第3回となる今回はこれまでの取り組みに加え、粟島を起点に地域と企業が連携し海洋プラスチックごみ問題に対して「体感」にとどまらない具体的な解決行動へとつなげることに重点を置きました。 三豊市や漁業関係者、市民なども参加し産官民が連携した継続的な取り組みへと広がっています。さらに、海洋プラスチックごみゼロの実現に向けた「共同宣言書」の署名・発行や 各企業の取り組みを共有する場も設けました。 当日は、クリーンアップ活動に加え、ビーチでのマイクロプラスチック採取体験を実施しました。また、参加組織による発表では、各社の環境への取り組みが共有され、産官民が相互に学び合う貴重な機会となりました。 タラ オセアン ジャパンからは、2025年8月に発表された科学論文の知見を引用し、2020年から2023年にかけて実施した日本沿岸域におけるマイクロプラスチック調査の成果を共有しました。海岸に漂着したプラスチックゴミの回収(クリーンアップ)に留まらず、調査結果が示す「プラスチック流出の実態」に基づき、日常生活や事業活動における生産・消費の在り方そのものを見直す重要性を提言しました。 「粟島”発”海洋プラごみゼロ共同宣言書」の署名式では、三豊市の山下市長をはじめ、企業・自治体・団体12者および個人2名が署名しました。参加者は、それぞれの日常生活や事業活動を通じて、海洋プラスチックごみゼロの実現に向けて行動することを宣言しました。 Awashima Heart Projectは、「粟島発の海洋ごみゼロ」を目指し、今後も継続的に取り組んでまいります。海洋ごみ問題は地域にとどまらず、日本、そして地球規模の課題です。 タラ オセアン ジャパンは、「Tara JAMBIO マイクロプラスチック共同調査」の成果をもとに、粟島での実践を起点とした科学的エビデンスに基づく行動を社会へと広げ、プラスチック汚染問題の解決に貢献してまいります。 なお、本共同宣言に込められた産官民の想いは、2026年4月26日に粟島を訪れる科学探査船タラ号のクルーや科学者たちへ直接届けられる予定です。当日は、島民との交流の場において、本共同宣言書を授与するセレモニーを行い、世界へ向けた「粟島”発”の決意」を共有します。 「Awashima Heart Project 2026」参加企業・自治体・団体一覧