目的

私たちの進むべき進路

気候変動は、海流や海洋マイクロバイオームの分布にどのような乱れを生むのか?


マイクロプラスチック汚染が海洋マイクロバイオームに与える影響とは?


陸はどのように海を育むのか?


4つのカギはチリ、アマゾン、南極、アフリカ

© Fondation Tara Océan

科学探査船タラ号は、約2年間かけて7万kmを航海し、南大西洋、南米大陸沿岸、アフリカ大陸沿岸、南極大陸まで到達します。

海洋マイクロバイオームの提供する生態系サービスや、気候や汚染との相互作用を研究することを目的としているこのミッションには、世界各地の42の研究組織が関与しており、ヨーロッパのアトラント・エコ・プログラム(AtlantECO)の一環として、フランス国立科学研究センター(CNRS)、原子力・代替エネルギー庁(CEA)、欧州分子生物学研究所(EMBL)などの科学的協力のもと、 Tara Océan(タラ オセアン)財団が企画しています。

ミッション・マイクロバイオーム2022マップ © Fondation Tara Océan

概要

見えない微生物の秘密を解き明かす

海水1リットルあたりには、およそ100億から1000億の微生物が含まれています。大きさは0.01マイクロメートルから1センチメートルまで様々です。これは、比率でいえば蟻と恐竜くらいの大きさの差になります。

スクーナー船をみる
  • 2年プロジェクト期間

  • 70,000 km南大西洋から南極大陸までの総航行距離

  • 42プロジェクトに関わる研究組織

  • 200人関わる科学者の人数

コロンバン・ド・ヴァルガス(フランス国立科学研究センター・ソルボンヌ大学研究者)

これまでのタラ号のミッションでは、船が通過する先々で一連のサンプリングを行い、「そこにどんな生物がいるか」を明らかにしてきましたが、本プロジェクトでは「それらがどういう仕組みで機能しているのか」を解明するため探査をしています。

海洋バイオマスの3分の2以上を占め、巨大な食物連鎖の最初の鎖を担っています。もう一方の端にいるのが人間で、私たちが必要とする栄養のかなりの部分を養っています。光合成を行う微細藻類やバクテリアは、大気中の二酸化炭素を吸収し、私たちが毎日必要とする酸素の約半分を供給する、まさに恵みの提供役です。

マイクロバイオームとは?

課題

新たな課題への挑戦

研究

マイクロバイオームと気候をつなぐ主なメカニズムをより詳しく理解する。

 

啓発活動

一般市民や学校のクラスを船上に招待し、海やその保全課題について理解を深めてもらう。23の寄港地では、科学者チームが現地の研究者に海洋研究のノウハウや技術を伝授する。

 

教育活動

小学生を対象に、2つの教育プログラムを実施する。航行中のタラ号からオンライン形式で乗組員との情報交換ができるオンライン授業プログラムと、タラ号の寄港地を通して、生徒たちと一緒に世界の持続可能な発展のための課題を発見していく「エコー・デスカル」(寄港地からの便り)プログラムに取り組む。

© Fondation Tara Océan

チーム

スクーナー船に乗り込んで

タラ号ミッション・マイクロバイオームは、欧州委員会の資金提供による欧州プロジェクト「アトラント・エコ」の一環で、欧州、ブラジル、南アフリカの36以上の科学機関と、船に携わる15人の科学者が参加しています。この国際的な科学協力の目的は、大西洋を取り巻く諸問題をより詳しく理解することです。アトラント・エコは、6つの主要な探査で大西洋を航行し、そのうち2つはブラジル沿岸を調査する予定です。

科学パートナー

クリス・ボウラーChris Bowler

マイクロバイオーム・ミッション共同ディレクター タラ オセアン・コンソーシアム/タラ オセアン財団科学委員会ディレクター フランス国立科学研究センター研究ディレクター

ダニエル・イウディコーヌDaniele Iudicone

マイクロバイオーム・ミッション共同ディレクター 伊アントン・ドーン動物学研究所研究員

「国連海洋科学の10年」の一環として、ミッション・マイクロバイオームが承認

世界86のプロジェクトの中で、タラ号ミッション・マイクロバイオーム「国連海洋科学の10年」に貢献するプロジェクトとしてユネスコ政府間海洋学委員会から認定されました。海洋が抱えている深刻な課題に対して、研究を支援し、科学、政策、社会の間に解決策を見出すための接点を作ることができると高く評価されています。


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