私たちの進むべき進路
気候変動は、海流や海洋マイクロバイオームの分布にどのような乱れを生むのか?
マイクロプラスチック汚染が海洋マイクロバイオームに与える影響とは?
陸はどのように海を育むのか?
4つのカギはチリ、アマゾン、南極、アフリカ
タラ号は、約2年間で7万kmを航海し、南大西洋から南米、アフリカ、そして南極大陸まで到達しました。このミッションでは、海洋マイクロバイオームが提供する生態系サービスや、気候や汚染との相互作用を研究することを目的としています。
世界中の42の研究組織が参加しており、ヨーロッパのアトラント・エコ・プログラム(AtlantECO)の一環として、フランス国立科学研究センター(CNRS)、原子力・代替エネルギー庁(CEA)、欧州分子生物学研究所(EMBL)などの科学的協力のもと、 Tara Océan(タラ オセアン)財団が企画しています。
概要
見えない微生物の秘密を解き明かす
海水1リットルあたりには、およそ100億から1000億の微生物が含まれています。大きさは0.01マイクロメートルから1センチメートルまで様々です。これは、比率でいえば蟻と恐竜くらいの大きさの差になります。
新たな課題への挑戦
研究
マイクロバイオームと気候をつなぐ主なメカニズムをより詳しく理解する。
啓発活動
一般市民や学校のクラスを船上に招待し、海やその保全課題について理解を深めてもらう。23の寄港地では、科学者チームが現地の研究者に海洋研究のノウハウや技術を伝授する。
教育活動
小学生を対象に、2つの教育プログラムを実施する。航行中のタラ号からオンライン形式で乗組員との情報交換ができるオンライン授業プログラムと、タラ号の寄港地を通して、生徒たちと一緒に世界の持続可能な発展のための課題を発見していく「エコー・デスカル」(寄港地からの便り)プログラムに取り組む。
「国連海洋科学の10年」の一環として、ミッション・マイクロバイオームが承認
世界86のプロジェクトの中で、タラ号ミッション・マイクロバイオームは「国連海洋科学の10年」に貢献するプロジェクトとしてユネスコ政府間海洋学委員会から認定されました。海洋が抱えている深刻な課題に対して、研究を支援し、科学、政策、社会の間に解決策を見出すための接点を作ることができると高く評価されています。