Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト浅虫調査・啓発イベントレポート

「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」は、海藻や海草などのブルーカーボン生態系を科学的に調査し、その重要性を広く発信するプロジェクトです。2026年度は全国3か所で調査を実施しており、第2回目となる調査・啓発活動を青森県浅虫で行いました。

海藻や海草などによって構成されるブルーカーボン生態系は、光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を生み出すことから、地球温暖化対策への貢献が期待されています。また、さまざまな海洋生物のすみかとなることから、「生物のゆりかご」とも呼ばれています。 

Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクトはまだ十分に解明されていないブルーカーボン生態系における炭素循環の仕組みを科学的に調査するとともに、その重要性を広く伝えることを目的としています。 

 3年目を迎えた本プロジェクトでは、これまでの海藻に加え、今年から海草も調査対象に加えました。 浅虫調査は、6月22日から6月27日まで東北大学大学院生命科学研究科附属浅虫海洋生物学教育研究センターを拠点に行われました。

調査

今回の調査場所は、浅虫海洋生物学教育研究センターから船で10分ほど青森市内方面に進んだ大浦湾です。アマモは全国的に減少傾向にありますが、この海域には太く丈夫なアマモが広く群生していました。

©Manabu Ooue

調査期間中は、初日に船着き場付近のうねりの影響で調査を中止したほか、25日には岩手県沖を震源とする大きな地震も発生しました。それでも、それ以外の日は比較的天候に恵まれ、予定していた調査を無事に終えることができました。

©Manabu Ooue
ニスキン採水器を用いた採水

アーティストは東京藝術大学、芸術未來研究場の特任准教授の中山開さんと同大学内の公募で選ばれた林蓮実さん(音楽環境創造科 助手)の2名が参加しました。

船上での採水やラボでのサンプル処理など、研究者とともに実際の調査に参加しながら、海の現場を多角的に体験しました。

林さんは、今回調査に参加してみて海の表面だけしかみていなかったことを実感したといいます。調査中に拾った流木や、サンプル処理後の海水などを持ち帰り、作品制作に生かす予定です。今回の調査での体験が、今後どのような作品へとつながっていくのか楽しみです。

アマモのレクチャーを受けながら観察する林さん

啓発イベント

最終日には、一般向けの啓発イベントを行いました。

はじめにセンターを出てすぐの海岸をクリーンアップ。南にある台風の影響で、青森も風が強く波があったので、10分程度の清掃時間でしたが、それでもたくさんのごみを拾うことができました。特に目立ったのはペットボトルでした。たくさん使えば使うほどこのように海に流れ着いてしまうこと、木や石の下に拾い切れない劣化して細かくなったプラスチックを含む多くのごみも挟まっていたことから、海岸清掃は大切ですが、それだけでは問題を解決できないこと、使い捨てプラスチックの使用を減らす努力も大切なことを参加者と共有しました。

©Manabu Ooue

その後、室内に移動しセミナーと実験・観察をしました。タラ オセアンの活動の発表の中では、前プロジェクトのマイクロプラスチック共同調査で以前浅虫を訪れたこと、またその調査結果も紹介しました。ブルーカーボン生態系の生きもの観察では、子どもたちが他の子にも見せてあげたり、交流している姿が印象的でした。

©Manabu Ooue

参加者からは

「小さな貝が可愛かった。」

「海や地球、生態系に負荷をかけない、できるだけ自然に寄り添った暮らしをしたい。」 

などの感想を頂きました。

啓発イベントにご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

また受け入れ対応してくださった東北大学のみなさま、ありがとうございました。 

©Manabu Ooue

浅虫は豊かな海だけでなく温泉でも知られ、8月にはねぶた祭の会場にもなります。自然と文化を一緒に楽しめる地域なので、この夏ぜひ訪れてみてください。 

センター前の観光スポット、裸島と夕日

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