Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト5月調査レポート
「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」は、海藻や海草などのブルーカーボン生態系を科学的に調査し、その重要性を広く発信するプロジェクトです。5月の調査は2か所。長崎県五島列島の上五島での調査と、高知県土佐市宇佐で行いました。

今年度のTara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクトの調査は7拠点。4月の下田を皮切りに、5月は長崎県五島列島・上五島と高知県土佐市・宇佐の2拠点で調査を実施しました。ブルーカーボン生態系も陸上植物と同様に「芽吹きの季節」があり、調査できる期間は限られています。本格的な夏を迎える前の5月は、比較的日本の南側に位置する2拠点を調査しました。
長崎・上五島(5月12日~5月16日)
長崎大学でブルーカーボン生態系を研究しているグレゴリー・ナオキ・ニシハラ教授の研究拠点である長崎県五島列島にある中通島で海藻の調査を行いました。
今年は水温が低かったため、例年より海藻が多くあったとのこと。大学の臨海実験施設はない場所だったため、サンプル処理などは工夫をして対応している様子が印象的でした。


なお、啓発イベントは、大阪・関西万博への出展と日程が重なったため実施できませんでしたが、調査は安全かつ円滑に終了しました。
高知・宇佐(5月26日~5月30日)
高知大学 総合研究センター 海洋生物研究教育施設を拠点に、宇佐の海での調査が行われました。
土佐湾はヤツマタモクなど多種多様な海藻が繁茂する藻場であり、ブルーカーボン生態系としても非常に豊かな海域です。




採取した海水や泥サンプルはボトルに詰めて各研究機関へ送られ、成分分析やDNA解析などが行われる予定です。
こちらも啓発イベントは実施できなかったものの、多角的な調査が実現しました。